あるトコロに不幸な子が居た

彼は自分がどれだけ不幸か数えた

……片手で足りた……

今度は幸せの数を数えてみた

……片手では足りなくなった……

両の手を使った

まだ足りなかった

彼は何度も…何度も数えた

何度数えたろう

彼はふと「彼」を見上げる

そこには自分を見つめる自分がいた

その先にはが見えた

それをが覆い隠した

するとがキララと囁いた

「彼」の姿が突如滲む

不幸な子…

彼にとってもっとも不幸な事

気付いたのだろう

「彼」の瞳に落ちた

空の光に負けじと煌めき

大地に広がる「空」に落ち

空に昇って光り始めた